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デューデリジェンスの種類7つ 

スモールM&A

デューデリジェンスの種類7つを解説

今回はデューディリジェンスの種類について、解説します。

デューデリジェンスとは買収監査とも呼ばれ、売り手企業から提供された資料に基づいて調査を行い、その会社の実態や問題点を監査することです。

M&A界隈の人間は、略して「DD(ディーディー)」と呼んでいます。

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買い手はあらかじめ、売り手先から提供された資料やヒアリング内容を元に買収可否の意思決定を行います。

購入可という事であれば、意向表明書を売り手に提出し、購入の意思を示します。

これを売り手が受け入れると、両者で基本合意書を締結するのですが、この時点では最終合意ではありません。

まだ中間点です。

M&Aの次のプロセスとして、売り手から提供された資料が正しいか?ヒアリング内容に嘘偽りはないか?これから購入する企業(または事業)に問題点はないか?などを精査しなければなりません。

そのプロセスが、デューデリジェンス(買収監査)なのです。

買い手先は、このデューデリジェンスの結果に基づいて、最終的な判断を下します。

また、デューデリジェンスには各分野に分けられ、いくつかの種類があります。

スモールM&Aにおいては主に、財務、税務、法務、ビジネス(事業)を中心にデューデリジェンスを行いますが、その他の種類もあります。

今回は、スモールM&Aで実施されるデューデリジェンスを7つ解説します。

では、「デューデリジェンスの種類7つ」を解説して行きましょう。

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スモールM&Aにおけるデューデリジェンスの種類7つ

それでは、スモールM&Aにおけるデューデリジェンスの種類7つを解説して行きます。

※解説の中に、参考記事のリンクも記載してます。併せてご覧ください。

財務デューデリジェンス

財務デューデリジェンスは、貸借対照表(B/S)・損益計算書(P/L)を元に、収益性、財務状況、資金繰りなどの財務的な観点より調査を実施する事です。

調査を依頼する専門家は、主に税理士や公認会計士です。

将来の収益性やキャッシュフローを予測すると共に、不正な会計処理などのリスクを重点的に調査します。

また、財務デューデリジェンスの最大の目的は、貸借対照表(B/S)に記載されていない責務、つまり薄外責務や、偶発責務の洗い出しを調査する事です。

財務デューデリジェンスの結果は、他のデューデリジェンスと比較し、最終的な成約価額の決定要因に占める割合が高いため、監査レポートも財務デューデリジェンス中心に作成されるのが一般的です。

税務デューデリジェンス

税務デューデリジェンスとは、売り手企業が経営してきた中で、毎期の申告・納税が適切に行われてきたかを調査する事です。

調査を依頼する専門家は、財務デューデリジェンス同様、主に税理士や公認会計士です。

申告・納税に漏れがあった場合、買収後、売り手企業がペナルティーを課せられるリスクもある事から、非常に重要な監査と言えます。

法務デューデリジェンス

法務デューデリジェンスは、売り手企業が締結している各種契約の内容に問題はないか?債権・債務についてのリスクはないか?取得している許認可に問題がないか?訴訟や係争案件のはないか?など、法務についての調査を行う事です。

調査を依頼する専門家は、主に弁護士や司法書士です。

各種契約の内容については、チェンジオブコントロール(COC)条項についてを中心に調査します。

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特に重要なのは、訴訟や係争案件についての調査です。

買い手としては、第3者と法廷で争っている事(または争う可能性がある事)が発覚した場合、買収を断念するケースが多く、M&A交渉上、最大のディールブレイク(交渉破談)要因となります。

労務デューデリジェンス

労務デューデリジェンスは、従業員との雇用関係、未払給与、未払残業代、社会保険料等の納付、組織体制、人事制度、人事評価、マネジメントなど、人事・労務におけるリスクを調査する事です。

調査を依頼する専門家は、主に社会保険労務士です。

スモールM&Aにおいては、前出の法務デューデリジェンスに含める事が多く、また、企業規模も小さいため、組織体制、人事制度、人事評価、マネジメントは次に説明するビジネスデューデリジェンスに含める事が一般的です。

ビジネスデューデリジェンス

ビジネスデューデリジェンスとは、売り手企業(または事業)の実態の把握をすべく、SWOT分析、3C分析、4C分析、4P分析、PPM分析、などのビジネスフレームワークを活用し、商品・サービス収益性、成長性、市場分析、管理体制、内部統制などの調査を行う事です。

ビジネスデューデリジェンスの調査項目は、挙げればキリがなく、要は会社や事業を購入することにって、どういったシナジー効果が生まれるかを調査・分析する事です。

大手企業や規模の大きい中小企業のビジネスデューデリジェンスの場合、その筋の専門家が提出されたデータと、事業・実態が合致しているかを調査します。

スモールM&Aのビジネスデューデリジェンスの場合は、専門家に依頼はせず、買い手、売り手のトップ面談の際、M&Aアドバイザーの立ち合いの元、ヒアリングを密に行うことで実施するのが一般的です。

しかし、買い手先の最大の購入目的はシナジー効果であり、ヒアリングで完了させる場合は、その裏付けとなる資料を取得しておくことが大切です。

また、ビジネスデューデリジェンスの結果は、財務デューデリジェンス同様、株式や事業の最終的な成約価額に重大な影響を与えるという事を覚えておいてください。

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ITデューディリジェンス

ITデューデリジェンスとは、売り手企業(または事業)が営業や会計処理、労務管理、その他社内・社外手続(ワークフロー)において採用してる管理システムについてを調査する事です。

これについては、買収後の統合作業(PMI・ポスト・マージャー・インテグレーション)において、売り手企業(または事業)と買い手企業の管理体制を、どのように融合させるかを計画策定する際に、非常に重要な役割を果たします。

買収後に統合作業が思うように進まないと、シナジー効果(主に統合シナジー)を発揮するまでの時間が長くなることから、入念に行う必要があります。

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ビジネスデューデリジェンス同様、スモールM&Aの場合は、専門家に依頼はせず、買い手先、売り手先のトップ面談の際、M&Aアドバイザーの立ち合いの元、ヒアリングを密に行い、ビジネスデューデリジェンスに含めて実施する事が一般的です。

知的財産デューディリジェンス

知的財産デューデリジェンスとは、売り手企業(または事業)が特別な著作権や特許権を所持している場合に行う調査です。

スモールM&Aにおいては、法務デューデリジェンスに含める事が多く、これについても弁護士や司法書士に依頼する事となります。

知的財産は無形固定資産であり、その名の通り形がありません。そのため、価値を正確に把握する事は難しく、より専門的な知識が必要となるため、知財に強い弁護士に依頼する事を推奨します。

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まとめ

以上、「デューデリジェンスの種類7つ」を、ご説明しました。

今回はデューデリジェンスの種類を7つだけ紹介しましたが、デューデリジェンスは、売り手企業(または事業)の業種や状況に応じて行う必要があります。

例えば、売り手企業がガソリンスタントであれば、土壌汚染リスクの調査を環境デューデリジェンスとして実施し、不動産、古物商、貴金属店等であれば、専門家に時価評価を依頼し、帳簿価格が概ね適正かを、調査する必要も出てきます。

売り手企業(または事業)の業種や状況を把握し、どういった調査が必要かをよく考慮した上、各調査人に依頼する事が重要です。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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