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M&Aの成立は当事者全員の協力の賜物!それぞれの果たすべき役目とは?

スモールM&A

 

M&A成立は

当事者全員の協力なしには達成し得ない!!!

スモールM&Aアドバイザー業務を通して切に感じることは、M&A成立は当事者全員の協力なしには達成し得ないという事です。

特に売り手の方の負担はかなりのもので、それをサポートする売り手アドバイザーの負担もまた大きいです。

具合的にどういった事なのか?

今回は、M&Aの成立は当事者全員の協力の賜物!それぞれの果たすべき役目とは?について解説致します。

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それぞれの果たすべき役目とは?

今回の説明の登場人物は、

・売り手
・売り手アドバイザー
・買い手
・買い手アドバイザー

の4者がいることを前提とします。

スモールM&Aを成立させるための各々の果たすべき役目をご説明します。

売り手の役目とは?

まずは売り手が存在しないと何も始まりません。

そして、この方の負担が一番大きいです。

なぜならば、スモールM&Aの手続きを進めるために必要資料の提出、従業員への説明、そしてデューデリジェンスの対応をしていただく必要があるからです。

必要書類の提出の時点で躓く方は非常に多いです。
最低限必要は資料だけでも、全部事項証明書、株主名簿、3期分の財務資料、定款などがあります。
手元にある資料だけならばまだいいのですが、土地や建物の謄本など各種関係する先から取り寄せる資料が必要になる場合も多々あります。
そして、アドバイザーが付いていない場合はご自分で調べて収集する必要があります。

また、従業員への説明も非常に骨が折れる場合があります。
人材採用が難しくなってきているこのご時世、買い手は人材の流出を極力避けてもらいたいとの要望が必ず出ます。
特に有資格者やキーパーソンの流出ともなると企業価値の低下や最悪、案件ブレイクもあり得ます。
慎重な対応が必要になります。

そして、デューデリジェンスの対応です。
このフェーズでは、経理担当者や顧問税理士の同席も必要になる場合があり、かなり大掛かりです。
また、デューデリジェンス手続きの最後に調査人からのインタビュー対応もあり精神的な負担もあります。

これら全ての手間と時間をかけていただくので、4者の中では一番エネルギーを消耗します。

更にプラスして買い手サイドとの交渉もしなければなりません。

売り手の役目を果たすには根気と体力、そして事業承継を円滑に進めるための確固たる信念が必要となるのです。

売り手アドバイザーの役目とは?

売り手アドバイザーの役目としては以下となります。

・M&A計画の策定
・必要資料の収集
・企業概要書の作成
・買い手先の探索
・M&A手続きのアドバイス
・買い手サイドとの交渉
・M&A実行のための必要書類の作成 等

です。

買い手はM&Aを何度も行ったことのある方がいる一方、売り手はM&Aについては初めてです。

M&A手続きの全てをサポートして差し上げる必要があります。

特に入り口の、M&A計画の策定、必要資料の収集、企業概要書の作成は重要で、この部分をしっかりやらないと、後々買い手との交渉に支障が出て来ます。

以前から申し上げている通り、私は買い手のアドバイザーに付くことが多いのですが、売り手アドバイザーが役割をしっかり果たしてくれないと、M&A計画の策定どころか、必要書類も買い手サイドに集まらないので、買収検討ができません。

会社や事業をM&A市場に出すという事は、案件化(商品化)しなければなりません。

ここの部分を誤解されている売り手アドバイザーは以外と多いのです。

売り手アドバイザーの役目を果たしていたとしても、ディールブレイクする事は多々あります。

果たしていなければ一層、M&A成立は難しくなってしまうのです。

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買い手の役目とは?

買い手の役目のとしてまず重要なことは、買いニーズを明確にするという事です。

予算はいくらで、どのくらいの規模の、どのような業種を買収したいのか?

尚且つ、シナジー効果や、買収後の方針も明確にする必要があります。

そして、買収検討の意思表示は早期に結論を出さなければなりません。

ここでいう結論とは、買収する意思だけではなく買収を見送るという意思も含まれます。

買収するのであれば、売り手に意向表明を出し、基本合意を締結しなければ、他の買い手候補に先を越され、買収されてしまいますし、いつまでも結論を出さないと、売り手としては気が気ではありません。

アドバイザーをつけているようであれば、買い手アドバイザーの意見に耳を傾け、買収可否をなるべく早く出すようにしなければならないのです。

買い手アドバイザーの役目とは?

買い手アドバイザーの大きな役目は2つ。

それは、買収候補の探索と、買収意思決定のためのアドバイスです。

1つ目の買収候補の探索については買い手からオーダーを受けた買いニーズに沿った案件を探索する必要があります。
またここで、買い手との親和性やシナジー効果が出そうな案件をご紹介する事も付加価値となります。
つまり、買い手の事についても良く理解していないと買収候補先の紹介はできないという事です。
過去の事例や今後伸びそうな業種などの調査を日ごろから怠らないことです。

そして、買収意思決定のためのアドバイスです。
その案件との親和性は?シナジー効果は?今後の業績予想は?キャッシュフローについては?リスクは?など、ポジティブ要素とネガティブ要素を明確に買い手にお伝えしなければなりません。
最終的に判断するのは買い手ですが、判断材料をご用意して差し上げる事は非常に重要な役目となります。

ただただ、売り案件を紹介し、トップ面談の立ち合い、契約書の草案作成をするだけでは、買い手アドバイザーの役割を果たしているとはいえず、不十分です。

可能であれば、買収後の経営についてのアドバイスもして差し上げるといいでしょう。

買い手は一度M&Aで成功するとリピート買収する傾向が強いので、再度買い手アドバイザーの依頼が来ることが多々あります。

買い手アドバイザーは、買い手にとって心強い軍師でなければならないのです。

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まとめ

以上、M&Aの成立は当事者全員の協力の賜物!それぞれの果たすべき役目とは?を、ご説明させていただきました。

ここで4者ともに共通して言えることがありますが、連絡事項の共有は即行うという事です。

M&A手続きを進行している間にも売り手、買い手ともに経営は進行しています。

どちらにおいても、不測の事態が起こる可能性というのは回避できません。

また、両アドバイザーにおいても、当該案件だけではなく、他の案件も進行させています。
情報共有が円滑に行われなければ、買収・売却の判断について、最善のアドバイスができなくなってしまいます。

各4者間の情報共有は速やかに行うという事が、M&A成功の秘訣ということです。

そして、各当事者がしっかりと当事者意識と責任を持って各々の役目を全うするという事が重要なのです。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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