売り手側におけるM&Aマッチングサイトの
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以前、M&Aマッチングサイトについての記事を投稿しました。
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その記事を読んでいただいた方より、会社を売却したいので、M&Aマッチングサイトの上手な使い方を教えて欲しいとのご要望を頂戴しました。
今回は、売り手側におけるM&Aマッチングサイトの上手な運用方法をご説明します。
売り手側におけるM&Aマッチングサイトの上手な運用方法
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それでは、売り手側のM&Aマッチングサイトの上手な運用方法について、ご説明します。
売却希望価格を決める
売却希望価格を決めるには、まず売却したい自社や事業の価値を算定します。
会社や事業を売却するには、合理的な根拠に基づいた売却希望価格を提示し、買い手候補を募る必要があるからです。
会社や事業の価値を算定すると聞くと難しく考えてしまうかもしれませんが、ここで心が折れてしまうと話が進みません。
難しく考えず、まずはM&Aマッチングサイトを開いてみてください。
サイト内には、無料で株式や事業の価値を算定してくれるツールも用意されていることがあります。
これを利用すれば簡単に算定ができます。
入力も3分ほどで完了します。
また、顧問税理士にセカンドオピニオンを求めておくと良いでしょう。
成功事例を読む
M&Aマッチングサイトには成功事例も掲載されています。
成功事例を読むことで、馴染みの薄いM&Aとはどういったものなのか、そしてどう進めると上手く行くのかなど要領を掴むことができます。
ご自分でM&Aを進めるのであれば、成功事例は必ず読んでおいてください。
掲載されている同業他社のページを参考にする
M&Aマッチングサイトで自社を売却するには、実際に自社の情報を掲載するわけですが、初めてだと何かと戸惑う部分も多いでしょう。
そんな時は、同業他社のページを参考にして下さい。
ここで重要なことは、お気に入り登録件数と閲覧数の多いページを参考にする事です。
お気に入り登録件数が多いという事は、買い手側から見て事業内容だけではなく、掲載内容が魅力的に見えているからです。
また、閲覧数が多いという事は、タイトルやキャッチフレーズが買い手の目にとまりやすいものになっているからです。
より多くの買い手候補と交渉するには、お気に入り登録件数と閲覧数の多いページを参考にし、自分なりにアレンジして自社をアピールする事が重要なのです。
複数のマッチングサイトに掲載する
自社情報の掲載が完了したら、他のM&Aマッチングサイトにも掲載しましょう。
買い手候補の母数が広がる事によってお問い合わせもより多くもらえるようになります。
問い合わせが多くなると作業も増えてしまい、本業との両立も難しくなるかも知れませんが、ここで重要なことは、M&Aの交渉に慣れて欲しいという事です。
M&Aの交渉は馴染みのない方からすると、非常に難しく感じることでしょう。
これを克服するには、場数を踏むしかないのです。
複数の買い手候補とやり取りしていくうちに、相手がどういった情報が欲しいのかなどポイントがつかめてきます。
買い手候補からの問い合わせを受けて、掲載情報のブラッシュアップも進めていきましょう。
交渉は慎重に
相手の質問に対して全て答えてはいけません。
M&A交渉は秘匿事項のやり取りとなるので、相手から言われるがままに情報を渡してはいけません。
M&Aマッチングサイトの交渉は基本、匿名で行われますが、全て答えると特定されかねません。
回答できないことに関しては、回答不可とはっきり伝えるようにしましょう。
トップ面談は複数先と行う
M&Aマッチングサイト上の交渉も進み実名交渉に移ると、次はトップ面談です。
最終的には直接の交渉で購入先を決定するわけですが、ここでも複数先と交渉を行う事をおすすめします。
M&A交渉を有利に進めるには、前述の通り場数を踏むことで上達させるしかありません。
また、多くの方と面談することによって、購入先を見る目も良くなってきます。
条件の妥協について
ある程度、自分の中で妥協点も決めておきましょう。
最終的には買い手候補と条件の折り合うところで、交渉が成立するわけですが、全ての条件を相手にのんでもらおうとすると決まるものも決まりません。
また、交渉するにつれて欲も出てきてしまいます。
M&A交渉においては、ここだけは譲れないというポイントを予め定めておき、その他は目をつむる覚悟も必要です。
それでも上手く行かない時は……
上記で記載させていただいた内容を実行しても交渉が難航する場合があります。
その時は、M&Aアドバイザーを利用してください。
各M&AマッチングサイトにはM&A支援専門家が登録されています。
M&A支援専門家のPRページがあるので、それを閲覧の上、サイト運営側に問い合わせするといいでしょう。
M&A支援専門家を利用すると報酬も発生しますので、手数料の確認も必ず行ってください。
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まとめ
以上、売り手側におけるM&Aマッチングサイトの上手な運用方法をご説明しました。
M&Aを無事に成立させるうえでの重要な事は、成功事例に学ぶことと、多くの買い手候補と接触し、M&A交渉力をブラッシュアップしていくことです。
何度も記載させていただいている通り、一般の方はM&A交渉には馴染みがないので、何をどう進めたら良いのか分からないという方が大多数です。
これを克服するには、成功事例の研究と、交渉の場数を踏むしか方法はありません。
最初は戸惑う事もあるでしょうが、トライ&エラーを繰り返していくうちにM&A交渉の感覚も掴んでこれます。
また、自分では無理だと感じたらM&A支援専門家に依頼する事をおすすめします。
最終的な目的というのは、何が何でも自分でM&Aを完結させるという事ではなく、売り手側も買い手側も合意の上で交渉を成立させ、無事に会社や事業の譲渡を完結させることなのです。
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