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顧問先から他社を買収したいと相談を受けた!

税理士事務所の方へ顧問先のM&A

 

顧問先から他社を買収したいと相談を受けた!
税理士事務所はどう対応すればいい!?

近年、中小企業のM&Aが活発に行われ、顧問先から会社や事業を売却したいとのご相談を受けることが多くなったのではないでしょうか?

それと同時に、逆に他社を買収したいので、売却希望の顧問先があれば紹介してほしいという、いわゆる「買いニーズ」の注文を受けることも多いのではないでしょうか?

私自身、多くの税理士・会計事務所様よりM&Aアドバイザーの依頼をいただくのですが、圧倒的に「買いニーズ」のご相談の方が、多く頂きます。

では、顧問先より「買いニーズ」の注文を受けた場合、税理士・会計事務所はどうしたら良いのでしょうか?

今回は、顧問先からの「買いニーズ」の対処法について解説致します。

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顧問先からの「買いニーズ」の対処法とは!?

前回、前々回のお話し(新型コロナウイルス感染症下でのスモールM&A情報ーその2と3)でもご説明した通り、買いニーズは完全に回復しています。

弊社側にも、今年(令和2年)6月頃より税理士・会計事務所様からの顧問先の買いニーズに対応して欲しいとの依頼が増加傾向にあります。

顧問先からの買いニーズはどのように対処すればいいのでしょうか?

会社や事業を売却したい顧問先とマッチングさせる

税理士・会計事務所にとっては一番良い対処法です。

事務所内の顧問先同士のマッチングとなるので、両者の内容も熟知しているということもあり、成約も早いでしょう。

また、事務所内に思い当たる先がない場合は、知り合いの税理士・会計士に相談する方も多いようです。

しかし、この最良なマッチングは非常に困難を極めます。

お察しの通り、事務所内の顧問先という限られた空間の中で、両者のニーズを満たした相手先は見つかりにくいからです。

この対処法は最も良い対処法であるのと同時に、最も難しい対処法でもあります。

M&Aマッチングサイトを活用する

M&Aマッチングサイトを活用する事も視野に入れて下さい。

ここ5年ほどで、M&Aプラットフォームの数も増加傾向にあります。

掲載されている案件も大口案件からスモールM&A案件、最近ではマイクロM&A案件まで、多種多様なディールが掲載されています。

顧問先の買いニーズをヒアリングし、登録すると、ニーズにマッチした案件が掲載されるとメールで通知が来る仕組みも実装されています。

もちろん、売り案件を登録し買い手先を探索する事も可能ですので、一度M&Aマッチングサイトを覗いてみてはいかがでしょうか。

M&A仲介会社に依頼する

一番手っ取り早いのがこの方法です。

M&A仲介会社は、各社独自の探索ルートを持っているので、マッチングさせるのはかなり早いです。

また、M&A仲介会社も上記でご説明した、M&Aマッチングサイトに支援専門家として登録していることが多く、サイト内の探索や交渉についてもかなり慣れています。

顧問先より会社や事業売却の相談を受け付けた時だけではなく、買いニーズについても、独自のルート+M&Aマッチングサイトを駆使しているM&A仲介会社に依頼する事を強く推奨します。

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まとめ

以上、顧問先からの「買いニーズ」の対処法についてをご説明させていただきました。

ここでは主に売り手の探索方法についてのご説明が中心となってしまいましたが、まず一番初めに実施していただきたい事は、顧問先の「買いニーズ」をしっかりとヒアリングする事と、それに対する適切なアドバイスを行うという事です。

  • 買収予算は?
  • 買収資金は自己資金か借入?または両方か?
  • どういった業種?
  • 規模は?ー売上や営業利益、資本金だけではなく、従業員数なども
  • どういったシナジー効果を期待しているか?
  • 地域は?
  • 赤字経営でもOKか?
  • 債務超過でもOKか?

など、最低でも上記内容は確認する必要があります。

よくある話ですが、

「何でもいいからとりあえず儲かっている会社や事業を買いたい」

という買いニーズはNGです。

なぜならは、シナジー効果を足し算でしか考えていないからです。

買収を行うのであれば、シナジー効果は掛け算で考えなくてはなりません。

「何でもいいから」という事は全くの無計画でM&Aに臨もうとしています。

M&Aは買収することが目的なのではなく、買収後の経営をより盤石なものとし、さらに拡大させることが目的なのです。

今回ご説明した「買いニーズ」への対応をする前に、顧問先のニーズのヒアリングと、それに対するアドバイスを的確に行う事が重要であるという事を覚えておいてください。

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